Amazonの新卒採用の倍率は300倍 【Amazon社員が解説】

こんにちは。ぺちです。
私は新卒採用として大学院卒業後、Amazon Japanに入社しました。
その後、実際に新卒採用の面接官としても複数名の採用面接に従事させていただきました。

私自身Amazonを受ける際に「Amazonの就職難易度は高い」「新卒採用の倍率は高く狭き門」という記事をたくさん見ました。

また、調べてみると10倍という記事や30倍という記事など、採用倍率はサイトにより記載が異なり本当のところどれぐらいが妥当なのかは不明確です。

そこで、実際に新卒として入社し採用試験にも携わったぺちが実際の採用倍率を推定したいと思います。

Amazon Japanの採用人数

まずはAmazon Japanの採用人数から見てみましょう。
過去3年間の採用人数は以下のようになっています。

採用年度採用人数
2023年284人
2022年226人
2021年282人

いずれも一般的な大企業の採用人数と大きな差はありません。
近年では自社配送の拡大によりオペレーション総合職の採用が増えています。

Amazon Japanの採用大学

次に採用した新卒の皆様の出身大学をみてみましょう。
通信Onlineによると以下の大学から採用実績があるようです。

採用大学
東京大学・早稲田大学・慶應義塾大学・京都大学・東京工業大学・上智大学・国際基督教大学・大阪大学・明治大学・立教大学・神戸大学・名古屋大学・青山学院大学・名古屋大学・中央大学・法政大学・東北大学・九州大学・関西大学・関西学院大学・筑波大学・横浜国立大学・同志社大学・立命館大学・千葉大学・東京外国語大学・東京女子大学・日本女子大学・お茶の水女子大学・日本大学・成城大学・東洋大学・駒澤大学・広島大学・信州大学・熊本大学・群馬大学・宇都宮大学など
通信Online


ここには1つ漏れがあります。それは海外の大学が記載されていないということです。

Amazon JapanではBCF(ボストンキャリーフォーラム)など、海外大学からの採用も積極的に行なっています。私もBCF経由で海外の大学に通う就活生と面接を幾度もしています。
これは体感ですが社員のうち約3割は海外の大学出身の方がいました。
私の同期や部下にもBCF経由での海外大学出身のメンバーがいました。

また、採用人数の多い大学としては早慶、国立あたりが多い印象であり、いわゆる高学歴の方が多い印象です。
これは推測ですがAmazon Japanを受けるにあたり、Webテストがありますがこの難易度がかなり高い印象です。
よってこのWebテストに合格する=高い学力を有した高学歴が通りやすい
という印象を受けます。

Amazon Japanの採用倍率は300倍

では本題の採用倍率の話に移りましょう。
その前にまずは選考フローをおさらいします。

Amazon Japanの選考フロー

Amazonの選考フローは大きく3つの段階に分けられます。

応募~内定までの流れ 概要
  • 書類選考
    履歴書提出&Webテスト

    Webテストでは国語、数学に加え英語も実施

  • 一次面接
    Phone screen

    応募職種の直属の上司になる可能性のある方による面接

  • 二次面接
    Loop Interview

    Phone screenより更に上層部の社員との複数回面接

  • 内定
    リクルーターより内定通知


詳細は以下の記事をご覧ください。Amazon Japanに転職したい方向けの記事ですが、詳しく解説しており、新卒採用も概ね同じフローにより採用試験が進みます。

※1点注意点があり、新卒の場合はLoop Interviewは2回であることが多いです。

各フローにおける推定倍率

それではお待ちかねの採用倍率を実際に推定していきたいと思います。

※ここで記載する倍率は実際のものとは異なる可能性があります。あくまで私の推定になりますのでご了承ください。

  • 書類選考…10倍
  • 一次面接…5倍
  • 二次面接…6倍
  • 内定率…300倍

ポイントとしては以下の通り。

①書類選考のWebテストは特に難易度が高いです。しかしながら応募には簡単な履歴書のみで可能なことから記念受験感覚で受ける方が多いため、通過率は10倍と推測します。

②一次面接の倍率は実際に面接に従事した経験から体感を記載しています。詳細は以下にて記載しますがAmazon Japanの高い面接難易度を突破できる可能性がある方か、一次面接の時点でかなり慎重に見極めます。通過にはOLPの理解など、Amazonの面接の癖を理解し対策できるかが鍵ですね。

③二次面接ではやはり部長クラスが面接することもあり、一次面接では見れなかった深い一面をみられるような深堀がやってきます。また複数回面接をすることから多角的に応募者の力を確認します。ここでもOLPを体現できる人間という話ができるかが鍵です。

なぜAmazon Japanの選考倍率は高いのか

最後にAmazon Japanの新卒採用の選考倍率が高い理由について社員の視点から考察したいと思います。
大きく3つの理由をここでは記載したいと思います。

①Amazonにとって新卒採用は「幹部候補生育成」という位置付け

Amazon Japanに入社すると「2年で次の職位に昇格しなさい」というお達しがきます。Amazonの平均的な昇格時期は3年ほどですから周りの中途入社の社員より実績を出すことを1年目から求められます。
そして将来的にはAmazon Japanを引っ張る幹部候補生として採用をされます。Amazonはスピード感のある会社です。そこについて行きながら実績をコンスタントに出せる人材が新卒採用では求められます。

実際に私は1年目で上位30%ほどの評価を獲得し2年目で昇格を果たしました。正直めちゃくちゃキツかったです。(その分非常にスリリングで刺激的な経験をたくさんでき、他の会社に入社していたら出来なかったような経験を何度もさせていただきました。成長になりました。)

②入社1年目から中途採用と同じ土俵で評価される

Amazonの人事評価は毎年1月ごろに行われますが、ここでは同じ職位の従業員が中途、新卒、金属年数関わらず同じ土俵で評価されます。
つまり新卒採用の皆さんは1年目から自身より何歳も年上の社員と、そして自身より勤続年数が長い社員と同じ土俵で評価されます。
この中で①であげたように2年以内に勝ち上がり昇格をしなければなりません。ここからもかなりレベルが高いことがわかりますね。

③一部職種では入社1年目からマネージャーとなり部下を持つ

オペレーション総合職と呼ばれるAmazonの自社配送部門に配属されると1年目からマネージャーとして勤務することになります。入社約半年後には自身の部下を持ち、マネージしないといけません。学歴のみならず人を導きリードできるか、リーダーシップが必要になります。

最後に

今回はAmazonの新卒採用の倍率について解説しました。
Amazonの採用試験ではWebテストを通過できるだけの学力に加え、リーダーシップや1年目から他社員と渡り歩くだけの人、モノ、カネを動かす力など、さまざまな力が必要になります。
だからこそ入社難易度は高く設定されてるんですね。


本ブログではAmazonの新卒採用の方向けの面接対策のポイントなども解説しています。ぜひ他記事もご覧ください。

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